あるデザイナーの家

個人住宅 東京都練馬区
2007年8月竣工
施主;谷口勝彦
延床面積 92.64m2

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Concept

ビジュアルに住む

 「あるデザイナー」とは、高級百貨店バーニーズ・ジャパンのクリエイティブディレクターの 谷口勝彦氏のことである。氏は、斬新なショーウインドウディスプレイの専門家で、この道の達人である。 したがって、ウインドウ用の様々な"がらくた"に囲まれ、なおかつ、美しく住むことを、求めらえたし求めた。
 しかし、敷地は、20坪、建蔽率50%という厳しい条件のもと、南側の隣戸の隙間からたえず入り込む光を手掛かりに中庭を設け、それを中心にして、居室が展開している。その結果、これらの居室は、朝から、夕刻まで、都市の中のスリットともいえる自然光で満ち溢れている。
 狭い居室に広がりを持たせるために、鉛直方向に階段、小さな吹き抜けが設けられ、 そのそれぞれ工夫した家具を作り込み、デザイナーとして、集まった(集めた)小物が演出され、収納されている。
 構造は、1階がRC壁構造で、2.7mのキャンチレバーで、谷口氏自慢のジャガー84年式XJ6が、あたかも、一つのショーウインドのように置かれている。
 ここは、一つ一つのシーンを、ディスプレイのように、ヴィジュアルにとらえ、その中を、主人が移動していくという風に試み、また、そのように、過ごされている「ショーウインドウ」空間なのである。